毎週!女性起業家VOL14
4月、桜のシーズンで、外国人の方が多数日本を訪れています。
今回はインバウンドビジネスをてがける関西の女性起業家のご紹介です。
株式会社ジェイ・リンクスの金馬あゆみ社長です。
株式会社ジェイ・リンクス:インバウンドの現場の情報をお届けし、お客さまと訪日外国人旅行者をダイレクトにつなぐ大阪の会社です。
事業の内容としては、海外の方へは日本旅行の提案を、日本の方へは世界とつながるためのサポートをされていますが、特にムスリム対応に注力されていて、
ムスリムインバウンドEXPOin大阪2017 を堺市と手掛けられることになったとのこと。
https://www.facebook.com/japantravelexpoformuslims/
東南アジアや中東をはじめとするムスリム(イスラム教徒)の訪日観光客が増加の一途を辿るなか、日本を訪れるムスリムと迎えいれる人達を繋ぎ、日本がより魅力ある観光地となる事を目指したイベントで、もちろん相互理解だけでなく、販路拡大も目指すとのこと。
今月24日からのドバイで中東最大の国際旅行博でも、日本政府観光局のジャパンブースで出展されるご予定です。
2017年4月24日~27日 Arabian Travel Market アラブ首長国連邦・ドバイ
お話を聞いていると、ムスリムの方が日本に来られると本当に食べるものがないんだそうです。「それくらいいいやん」ということが全くないらしいので。最近ハラル認証や関連ビジネスも出てきているようですが、多様性があまりない日本のような国だと理解が進んでいるとは言えない状況です。そこに課題があると思われたのかもしれません。
気が付いてみればドバイにしょっちゅう行かれており、今度はエキスポ開催というご活躍ぶりでびっくりです。
中東、普通の方にはハードルが高いかもしれませんが、このイベントを機に世界が近くなるといいですね。
毎週!女性起業家VOL13
今回は関西で女性起業家をサポートする女性起業家をご紹介します。
よくビジコンで審査員などやっていて、よく見かける事業の一つが、ママ起業家のためのサロンやスクール、コミュニティーの運営事業。確かにニーズがあるしあったらうれしい。かつ、会員制度にするといわゆる月会費年会費入会金などで安定収入が見込みやすいので、事業を立ち上げたいと思う方も多いようです。
ただ、新規性があまりないのと、スケールする気がまったくしない、つまりスモールビジネスであることが多いので、ビジネスプランコンテスト受けははっきりいってよくありません。
最近は「ママ起業」ブームの陰で「期待外れ」の起業セミナー という記事がヤフーニュース掲載され話題を呼びました。
「ママ起業」ブームの陰で「期待外れ」の起業セミナー - Yahoo!ニュース
変なのに引っかからないためには、行政(国や都道府県、市町村)が行っているセミナーや支援情報に載っている先に行くとか、商工会議所などできるだけ公的なセミナーに行くのがいいのではと思います。LED関西とか。
でも大部分の女性起業家支援事業を行う女性起業家さんは真剣に支援者のことを思って事業をされています。関西だと、
わくらくの三根さん(会員制セミナー)
ウィメンズフューチャーセンターの栗本さん(コワーキングスペース)
ママントレの須澤さん(フリーランス向けセミナー、お仕事案内)
などなど。
他のところもすばらしいところはたくさんありますが、中には、
ママサロンでママ同士でプチセミナーやセラピーなどをお互い提供し合っていてママの中でお金がぐるぐる回っているだけ説や、
起業家志望ママ食いで裏で儲けているのはおっさんである説、
安売りママが本気で事業をしているママの値下げ圧力になって迷惑になっている説
など、いろいろ見聞きすることがあります。まあ、まずはご本人がチャレンジして楽しんでおられることが一番かなと思っています。
・・・と、優等生的にまとめてみました。
毎週!女性起業家VOL12
関西の女性起業家でECといえばこの方。
LED関西1回目のファイナリストとして彗星のように現れたのが、抱っこ紐収納カバー専門店ルカコの仙田忍さんです。
「普通の主婦」が、これがあったらいいな、と思いついた抱っこ紐収納カバーを作るためにお小遣い5万円を握りしめて布を買いに行き、試作して売ってみたらブレイクしたという、まさにシンデレラストーリー。ママのためにママが心をこめて手作りしているというコンセプト、また、事業を行うことでママの雇用を作りたいというのもすばらしい。ママ起業家といってもしっかり売上をあげておられ、ボランティアではなく利益も出ていて事業として成り立っているのです。
カバー専業で来られてきたことには正直心配もしていました。模倣品も出るし、なぜか作り方がウェブに上がっていたりするのです。それでも、マリメッコのようなデザインやコラボ商品、数々の雑誌掲載や賞の受賞でブランディングされてきました。最近では、経済産業省・はばたく中小企業・小規模事業者300社に選ばれたとのこと。
どちらかというと事業家、ベンチャー、というよりはインフルエンサーのイメージがあります。もちろん前述のように事業としても成り立っているのですが、とにかくみんなと仲良くなって巻き込んでしまうパワーがすごい。女性起業家ならではのネットワーク力といったらいいのでしょうか。最近は抱っこ紐収納カバーの販売だけではなく、「ママルカコ」という新しいブランド立ち上げとそのためのイベントを開催されています。大阪ガスさんとタイアップしたプレイベントには持ち前のネットワーク力で多数来場されているとか。
新ブランドでは「育児をおしゃれにスマートに」というコンセプトで素敵な母子手帳カバーやリバティー柄のかわいいランドセルカバーなどなど、今までなかったけどあったらほしいと思うようなグッズを取り扱われています。今後のさらなる躍進が楽しみな女性起業家さんです。
毎週!女性起業家VOL11
ECサイトで成功している起業家の方の中には、あまり有名でなくても普通に数億円程度の売上を上げておられる例も聞きます。また、メディアにどんどん出られて有名な方もいらっしゃいます。
関西でECで成功されたといって思いつくのは、まずはリトルムーンの文さんではないかと思います。(リトルムーンインターナショナル株式会社の創業者で現・取締役副社長)
今さら過ぎるかもしれませんが・・・
楽天でも何度も賞を受賞され、シリコンバレーには2回も行かれたとか。夜会巻きを考え付かれたとか。
有名人も利用されるなどメディア掲載も多数。
産経で連載もある人生いろいろ
【正直に生きる】文美月(1)子育て、起業、帰化…「人はいつでも変わることができる」 (1/4ページ) - 産経WEST
著書もある
ユーズドのアクセサリーを途上国に届けるという社会貢献もされています。
今年もカンボジアツアーをされるとのことです。
ラオス訪問体験記2010 リトルムーン・ヘアアクセサリー本店
LED関西でもメンターとして後輩女性起業家を励ましたりコメントしたりされています。
ビジネスプラン発表会 - LED関西 | 女性起業家応援プロジェクト
事業は事業として発展させたうえで社会貢献をされるその姿勢がすばらしいです。
先輩女性起業家として、ECやりたい女性の星として、いつまでも輝いてほしいです。
毎週!女性起業家VOL10
飲食店、カフェを展開されている女性起業家は多いという話を以前ご紹介しました。
飲食店一店舗だとなかなか大きくなりませんが、複数店舗展開する、フランチャイズ化するという方法でスケールも可能です。
ただ、みなさんにお話を聞いていますと、店舗の複数展開といった形で事業を拡大したいというより、先に社会課題を解決したいと思われる方が女性起業家には多いように思います。もちろん事業拡大もしたいのですが、課題解決のソリューションを組み立てるところにより興味があるのではと。前回でいえば、百食やさんの場合はシングルマザーの雇用拡大、働きやすさの提供、イリゼさんの場合は引きこもりの方の雇用拡大のために飲食店を展開する、という順序です。
今回は、新規就農者を増やしたいという強い想いで起業されたプリローダの大西さんについてふれたいと思います。
代表の大西さんは学生時代に起業されて、今はママ起業家さんです。
20代は1%にも満たず、80%が70歳前後の高齢者という、若い農業従事者が少なく、後継者不足の日本の農業を何とかしたいという熱い想いで、同じ思いの仲間たちと自社で農場を運営、農薬を使わない農法にこだわって展開されています。
今は手軽にコンビニで、比較的安価で好きなものを買って気軽に食べることのできる便利な時代になってよかったなあと思うのですが、農業に何の縁もなかった若い方が食の安全に危機感を持ってこういう事業をされる例がでてきました。この状態は持続可能性がないと感じるのでしょう。
農業の衰退を防ぎ、食の安全のために、ということで、農作物を作るほか、新規就農者向けの無農薬農法の研修も提供されています。その実現のためにはまた、販売先も必要になるので、宅配のほか箕面に店舗を出されました。
次なる展開としてコールドプレスジュースの販売を検討されています。
コールドプレスジュースとは、最近コンビニなどでも増えてきましたが、生の野菜や果物を特殊なジューサーでゆっくりと時間をかけて圧搾して抽出したジュースです。
まだ無農薬にこだわったコールドプレスジュースは他社からは出ていないとのことで、生で絞って飲むのであれば農薬は確かに気になるところなので、健康志向の方に受け入れられそうです。
コールドプレスジュース - BIO VEGE MART ビオベジマート
無農薬でおいしい野菜、ジュースが気軽に飲めて、みんなが健康になり、就農も普通の職業選択の一つとなっている社会が来ると素敵ですね。
ぜひ頑張っていただきたく、コメントさせていただきました。
毎週!女性起業家 VOL9
食つながりで、今回はIOTと食をつなげて展開している女性起業家、株式会社AVICKの矢津田社長。
こちらでは、スローフードをファストに提供!ということで展開されている「置き弁®」事業では、低カロリー、減塩、無添加のお弁当をオフィスに宅配されています。窒素を充填する窒素置換の技術をお弁当に応用し、チルド状態の保存で届くお弁当は、最大消費期限が製造日+4日保存がきくそうです。(私も食べたことありますが、月曜に届いたものを木曜日金曜日に食べてもおいしくいただけます)
すごいのが、サービス提供から約1年半で130社以上に導入された実績と、テレビ取材や、新聞掲載等、30以上のメディア露出実績が既にあるという、注目のベンチャーです。
起業の経緯もいろんなところでお話しされています。働きすぎで体を壊されたこと、起業した自社で従業員が健康診断で引っかかって、どうにかしなければと思ったことなど。
こちらもご参照ください。
そして、なんといっても最新のトピックはこちら。
ヤフーニュースにも出ています。
働く人の健康のためにも、こちらもきっかけに、さらに発展してほしいベンチャーさんです。
毎週!女性起業家VOL8
工夫している飲食店
生活目線で身近な題材を用いて起業する女性は多く、飲食店・カフェ開業も人気です。
無添加、無農薬、アレルギー対応、糖尿病など健康志向の料理やお菓子を
私の開発したとっておきのレシピでお手軽価格で提供します!
先日ためしにお友達に食べてもらったら絶賛でした!
あるいは
金額はお高めですが(市場価格の2倍以上など)、じっくり手間をかけてつくっておりとってもおいしいです!
という感じです。近年はグルテンフリーなど流行もあるようです。
最近は塾や起業スクールなど知識を学べる場所も多数あり、楽しそうなのでカフェやってみたい^^という感覚で始めるわけではありません。が、ビジネスとして採算が取れるといったところはハードルが高そうです。販売量や長時間労働でカバーしようとするか、自分の人件費をカウントせずなんとか利益出てます!といったところ。
そんななか、今日ご紹介するお二人は工夫によりしっかりビジネスとして採算をとりつつ社会課題の解決もされているというすばらしい方々です。
お一人は、佰食屋を経営する中村朱美さんです。
100食で売り切れるので整理券をとりに並ぶのですが、それでもなかなか食べられないという有名店。最近はメディア露出も多いのでご存知の方も多いのではないでしょうか。美人で、ハンサムな旦那様とかわいいお子さんがおられ、見るからにテレビ映えしそうな方でもあります。
すき焼きも展開中。
何がすごいかというと、100食売れたら終了としているので、時短勤務可能、食材ロスはなく、従業員にも経営面でもメリットがあるという方法を採用されている点です。夜は空いておらず、店舗の稼働は昼間のみというところで、地代の高い場所の場合は成り立たないかもしれませんが、そこはインバウンド需要もある京都での展開なのでクリア。おいしそうな写真のウェブサイトには、日本語のほか、韓国語、英語、中国語併記がでしっかり対応。お話を聞いていても柔和な中にもかなり頭脳派の印象です。
こうなってくると単なるステーキ丼のお店というだけではなく、現在話題の「働き方改革」にも当てはまる部分がありそうです。
あともう一方は、堺で、障害者手帳をもつ方・もたない方、ニート、ひきこもりの方がたとランチとカフェのお店を株式会社として経営されている。小笠原恭子さん。料理学校「ル・コルドン・ブルー」で修業されたという本格派です。
ウェブサイトでは、以下のようなお話をされています。
障害者も働く場を選べて、成長の喜びや居場所のある安定感を得てほしい。
そのために、株式会社として運営することで利潤追求にこだわり、福祉制度に頼らない障害者雇用を実施。 多くの企業が追随する雇用モデルとなることを目標としています。
お二人に共通するのは、飲食店、カフェの提供形態に工夫がみられることです。
話題になるには、
メニューや店舗の内装・外装が特徴的という、製品商品の独自性
経営者が個性的なキャラクターでぜひお話を聞いてみたいという魅力
提供するチャネルや販売方法によく練られた戦略がある
など、みなさん製品商品のすばらしさを説明するところに終始しないで、もう少し大きな目線でみていければと考える次第です。