毎週!女性起業家 VOL 21
最近、行政でも女性起業家を支援しようという政策で、
・補助金を支給
・起業セミナーの無料開催
・ビジネスプランコンテストの開催と賞金提供
などが行われることがあるようです。その時に話題になるのが「ビジネスプラン」。
特に、ビジネスプランコンテストの場合、審査項目に「新規性」「独自性」「市場性」といったものが入ることが多いです。
女性起業家のよくある「ビジネスプラン」は、カフェだったり、パン屋さんだったり、石鹸の販売だったり、カウンセラーやセラピストだったりというのが多いのですが、
世の中に多数あふれる「カフェ」にどこまで「新規性」はあるのか?
同じく、「石鹸、パン屋」さんに「独自性」はあるのか_
労働集約的で、自分の時間を切り売りする「カウンセラー」に「市場性」はあるのか?
・・・と考えると、なかなかビジネスプランコンテストって厳しいのではないかと思ってしまいます。コンテストに出るほうはまだいいけれど、それで観客を呼ぶのは、その人の知り合い以外はなかなか厳しい。ビジネスプランの発表会がエンタメとして成り立たないんですよね。
先日、ビジネスプランコンテストに、男性の方が「ラーメン屋さんの出店」で申し込まれたことがありました。かなりまれなケースでしたが、応募されても「新規性」の面でコンテスト上ではあまり高得点は見込めないかもしれませんよと説明したら理解していただけました。
もちろん、カフェにも、石鹸やさんにも、パン屋さんにも、カウンセラーにも、「ビジネスプラン」つまり事業計画は必要です。
が、それが「コンテスト」に向くかというとちょっと違うかなあ、という話でした。
じゃあ、どんなプランだったらいいのか?
自分がやるだけではなく、フランチャイズ事業として展開する、とか。
カウンセリングをAIを用いて行うなど、システム化するとか、
石鹸をそのまま売るんじゃなくて、口コミサイトにするとか、交換サイトにするとか、
なんか「新規性」の観点から一ひねりするとか、他のモデルと組み合わせるとかいった工夫があるといいのですが。
・・・そう考えると、コンテストに出すような新規ビジネスをいろいろ考えるより、普通に自分で始めるほうがキャッシュを獲得するには早いかもしれない。
もっと言えば起業するより会社にお勤めしたほうが、金銭的には手っ取り早いような気がしてなりません。
起業って、よほどの想いがないと、なかなか続かないですよね。
ということで、女性の起業を支援する優先度は低いと考えている自治体もあるようです。女性の起業 < 働く女性の支援 < 女性の貧困対策 という順序なんですかね。
だからこそ思うのですが、せっかく時間と資金をかけて女性向けビジネスプランコンテストをやるからには、これという情熱を持ったすごい人が出てきてほしいものです。